ちどりっこ農園では、自然と関わりながら豊かな心情を育てる場として様々な“直接体験”を行っています。一年を通して約20種類近くの野菜を種から育てることで、子ども達は愛情もって世話をしたり、生長を観察したりしながら多くのことを学んでいます。野菜の名前や葉・花・実の違い、色・形・大きさの変化などに興味をもち、「先生、見て!」「わあ、すごいね。」など発見、感動したことを教師や友だちに伝えようとする力も育んでいます。また野菜の中には、チクチクするものやにおいがあるもの、面白い形のものなどがあり、五感をいっぱい使いながら楽しさを感じる場面もみられます。
時には、野菜付近で見つけた生き物を追いかけたり、やわらかい土の感触を喜んだりと農園が遊びの場になることもあります。日常では味わえない体験が、‟なんでだろ?不思議だな“などの好奇心を膨らませたり、‟もっとやってみたい!”の意欲につながったりしていくものと考え、子ども達が夢中になって取り組む姿を見守りながら農園環境を整えています。
収穫した野菜は、調理して友だちと味わったり、自宅に持ち帰り食卓の話題にしながら家族で食べたりとみんなでおいしさを共有できるようにしています。
また、お店屋さんを開いて野菜を配ったり、地域の地主さんなどにおすそ分けをしたりなどして人とのつながりも大切にしています。こうした経験から、苦手な食べ物も少しずつ食べられるようになったという声も聞かれるようになり、今後もますます食への関心が広がっていくものと期待しています。
農園活動のキーワードとして、ちどり幼稚園では《安全》《おいしい》《たくさん》を挙げています。体に良くておいしいものをたくさん作り、友だちや家族、地域の方とみんなで味わいながら子ども一人ひとりの成長を見守り、‟心豊かでたくましい子“を育てていきたいとの思いで取り組んでいます。
農園に関する活動の様子や子ども達の姿をフォトアルバムでも掲載していますので、ぜひご覧ください。